小脳出血の後遺症で片麻痺になるの?
失調症状って何?
小脳出血の後遺症についてご紹介します。
小脳出血の後遺症とは?
ずばり、
小脳の障害で運動麻痺は生じません。
よって
左小脳出血で右片麻痺にはならないのでご安心ください。
小脳出血の後遺症は大きく分けて3つ。
- 病側の小脳症状
- 病側の顔面神経麻痺(軽度)
- 回転性めまい
小脳出血の症状はこちらの記事を参考に
▶︎ 小脳出血の原因と症状|頭痛・回転性めまい・嘔吐は要注意!
小脳症状とは?
まず
小脳の役割について紹介します。
小脳は下記の3つの系統からそれぞれ情報を受けとっています。
大脳皮質:運動の情報
脊髄:無意識の深部感覚
前庭神経系:頭の動き・傾き
これらの情報を適切に処理した後、小脳はそれぞれの系統に以下の情報を出力しています。
大脳皮質:四肢の動きの調節、運動の計画・学習
脊髄:体幹の動きの調節、姿勢の保持
前庭神経系:身体の平衡・眼球運動の調節
要するに小脳は
運動に関する様々な情報を受けとり、処理することで
適切な・なめらかな・協調的な運動を行うために必要な情報を出力しています。
いわゆる運動の司令塔みたいな感じです。
小脳出血でその司令塔が障害されると情報の出力が困難となり、以下の小脳症状が出現します。
- 四肢・体幹の運動失調
- 酩酊様歩行
- 筋緊張低下
- 構音障害(断綴性言語)
- 平衡障害
- 眼球運動障害(眼振など)
失調と麻痺の違いは?
運動失調とは
「明らかな麻痺がないにもかかわらず、意図した運動や姿勢を正常に保つための協調運動ができない状態のこと」
麻痺は
「力が入らない、異常な運動パターンの出現」が特徴として挙げられますが、失調は筋力は正常なのに、その筋出力の微調整が困難であり、適切な運動ができないのです。
要は
力の入れ具合がメチャメチャになってしまうのです。
これはなかなか厄介な後遺症ですよね。
ちなみに
左の小脳半球の障害では左の手足に
右の小脳半球の障害では右の手足に
失調が出現します。
片麻痺の場合、
右の大脳半球の障害では左の手足に運動麻痺が出現しますが、失調症状は障害された側に出現するのでお間違えなく。
以上、参考になれば幸いです。
でわ。
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平成14年11月に、小脳出血を発症し、以来リハビリをつづけてきました。
左足が、不自由でしたが、日常生活は何とか出来ました。昨年の正月に転倒して、
左大腿骨転子部骨折になり、病院に転送され、手術を受けて、リハビリテーション病院に、転院し、五月十日に退院し、普通に生活をしてました。十二月二十日に、再び転倒し、手術した病院で、検査を受けたら、足は異常なしでした。ところがここにきて、足の筋肉が、痛みが出るようになり、困っております、ただ痛みが、我慢できないほどではないので、仕方がないのかと思う今日です。
横江様
コメントありがとうございます。
昨年末の2回目の転倒で骨折がなかったのは幸いでした。
骨折ではないのなら筋肉の打撲でしょうか?
痛む箇所は骨折の際にぶつけたところですか?
打撲ならば転倒したその日から痛みは続いていると思うので、それも考えにくいですね。
小脳出血の後遺症で筋緊張(筋肉のこわばり)が亢進するのも稀ではありますが、その可能性があるかと思います。
筋緊張の亢進に対してはボツリヌス療法などがあります。