脳出血の中で最も多い被殻(ひかく)出血について、

原因や症状、予後、再発リスクなど

気になる情報をまとめてみました。



被殻出血は脳出血の中で最も頻繁に発症し、全脳出血の約40%を占めると言われています。これってかなりの頻度ですよね。

ただ、
症例数が多いだけに医学的にはたくさんの情報が蓄積されているのでご安心を。

 

原因は?

ずばり、

高血圧の既往がある人

です。

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厳密に言うと、高血圧による動脈硬化が直接の原因となります。動脈硬化で血管はボロボロになり、破れやすくなっています。(レンズ核線条体動脈からの出血がほとんど)

ちなみに、
高血圧が原因となるため、日中の活動的な時間帯に出血することが多いです。

脳出血の起こりやすい季節・時間帯・場所は?

 

症状は?

左右の被殻出血によって生じる症状は以下のとおりです(左が優位半球と仮定)

左被殻出血

  • 頭痛
  • 意識障害
  • 病側(左)を向く共同偏視
  • 失語症(運動性失語)
  • 対側(右)の同名半盲
  • 右片麻痺
  • 右手足の筋肉のこわばり(筋緊張亢進)
  • 右側の感覚障害

▶︎ 左被殻出血の症状は?右片麻痺と言語障害は治る?失語症の予後は?

右被殻出血

  • 頭痛
  • 意識障害
  • 病側(右)を向く共同偏視
  • 失行
  • 失認
  • 対側(左)の同名半盲
  • 左片麻痺
  • 左手足の筋肉のこわばり(筋緊張亢進)
  • 左側の感覚障害

左右の被殻出血で代表的な症状は運動麻痺と感覚障害になります。共同偏視は発症時に見られるもので後遺症としてはほとんど残りません。

 

予後と再発リスクは?

被殻出血の予後はそこまで悪くありません。

脳幹出血視床出血と比べると、被殻出血は手術が可能なので死亡率自体は高くないんです。

出血量が多く、血腫が大きくなったとしても、血腫除去術である程度は取り除くことが可能です。
▶︎ 被殻出血は手術適応だと予後不良?意識は回復する?

ただ、
再発リスクは高いです。
▶︎ 脳出血は再発しやすいって本当?再発の確率・原因・症状とは?

出血後の超急性期は血圧の管理が非常に重要です。

血圧管理がうまくいかないと、出血部位で更に血腫が大きくなったり、反対側の被殻やその他の好発部位に再出血する恐れがあります。それによって意識障害や運動麻痺などの症状が増悪します。

もちろん退院後も血圧の管理は重要になります。一度脳出血を起こした時点で動脈硬化はかなり進んでいると予想されます。高齢者の場合は、特に日頃からの血圧管理が最重要となります。

 

後遺症は?

前述した症状の中で後遺症として残る可能性が高いのは以下のとおり。

  • 片麻痺
  • 失語症(運動性失語)
  • 感覚障害
  • 高次脳機能障害(注意障害、失行、失認など)

片麻痺や感覚障害の程度は「出血の場所」や「血腫の大きさ」によって様々です。

血腫が大きくても運動神経や感覚神経の通り道にかかっていなければ、発症後の超急性期に麻痺を認めるだけで、退院時にはほとんど後遺症を残さないケースもあります。

前述したとおり、被殻出血患者は非常に多いケースなのでリハビリテーションを行う療法士も熟練している人が多いです。CTやMRIなどの脳画像より的確な予後予測を立て、オーダーメイドのリハビリを提供してくれることでしょう。あとは患者自身が在宅復帰に向けてしっかりとリハビリに取り組むことが重要となります。

リハビリでも片麻痺などの後遺症の回復には限度があります。今後は脳卒中の再生医療にも期待したいですね。
脳出血後遺症の再生医療はどうなる?麻痺を回復させるには?

 

以上、参考になれば幸いです。

でわ。