妊娠中の脳出血にはご注意を!?脳出血は高齢者だけの病気じゃないんです。20代30代の妊婦でも起きる病気って知ってました?特に妊娠後期はリスクが高いんです。
脳出血とは?
脳出血とは高血圧や動脈硬化、動脈瘤などが原因となり、脳の血管が破れて脳内に出血した状態のことをいいます。
その結果、死亡または重篤な意識障害で植物状態になったり、生存したとしても半身麻痺やしびれなどの後遺症が残ることがほとんどです。
脳出血は加齢により発症リスクは高まります。それは高血圧による動脈硬化が進行するからです。女性の場合は60〜70歳代が発症リスクが高いと言われています。
妊婦との関係は?
厚生労働省の2006年度の全国調査によると、
日本中の妊婦で脳出血が39人、脳梗塞が25人、クモ膜下出血が18人が発症したと報告され、うち10人の妊婦が死亡したと報告された。死亡した10人のうち7人は脳出血であった。(出典:http://www.ikedansc.jp/column/ninpunousocchuu.html)
妊婦1万人のうち1~2人程度が脳卒中を発症することになります。決して高い確率ではないですが、もしも自分がそうなったとしたら本当に怖いですよね。自分の命はもちろん、お腹の赤ちゃんの命にも危険が及ぶかもしれない。仮に両者とも無事であったとしても後遺症が残った場合、子育てに支障を来すかもしれません。
妊婦の危険因子は?
ずばり高血圧です。
妊娠中は赤ちゃんに血液を送るために血液量が多くなり、血圧が高くなりやすいです。特に妊娠後期(7ヶ月以降)は妊娠していない状態と比べて1500mlも血液量が多くなります。
妊娠後期に脳出血の発症リスクが高くなります。(ちなみに分娩時の発症は少ないと報告されています)
若年者における脳出血の危険因子としては脳動静脈奇形と動脈瘤があります。それに妊娠後期の高血圧が合わさることで脳出血の発症リスクが高まります。
高血圧対策は?
入院と安静が基本となります。重症の高血圧に対しては薬物治療も行いますが、できれば妊娠中は控えたいですよね。
オススメは食事による高血圧対策。特に塩分制限が重要となります。
(こちらの記事を参考に →【脳卒中予防】7つの手軽にできる塩分制限で高血圧対策、脳梗塞予防には食事療法が効果的|控えた方が良い食べ物は?)
動ける時期には有酸素運動も効果的です。太り過ぎないように体重管理もしたいところ。(こちらの記事を参考に →【脳卒中予防】継続できる手軽な有酸素運動で高血圧対策)
まとめです。
- 妊娠後期の高血圧は脳出血のリスクを高める。
- 食事による高血圧対策には塩分制限が重要。
脳動静脈奇形や動脈瘤に関しては脳ドックをしないと分からないです。若年で脳ドックって滅多にしないので発見は難しいかも?かわりに脳出血の前兆に気をつけて早期発見に努めましょう。(こちらの記事を参考に →脳出血予防には前兆症状をチェック!頭痛やしびれは要注意?)
以上、参考になれば幸いです。
でわ。