TIAって聞いたことありますか?
Transient[一過性の]Ischemic[血流が乏しくなる]Attack[発作]
脳梗塞の前兆である一過性脳虚血発作のことを言います。実はこれ、非常に危険なサインなんです。
症状は?
症状は脳梗塞の後遺症に似ています。
- めまいやふらつき
- 片側手足の脱力
- 片側手足のしびれ
- ろれつが回らない
- 半分の視野が消失
- ものが2重に見える など
片麻痺(運動麻痺)の出現により歩きがふらついたり、うまく喋れなくなるので一目瞭然です。症状は片側に現れます。動きに左右差を認めたら間違いなくTIAである可能性が高いのでお見逃しなく。
原因は?
大きく2つに分かれます。
- 血管の壁にできた小さな血栓(血の塊)が脳内の血管で一時的に詰まる。
- 急激な血圧低下で脳血流が一時的に低下する。
TIAは一時的に詰まるのみで血流は再開するため症状はすぐに消失します。(24時間以内には消失)詰まったまま元に戻らなくなった状態のことを脳梗塞と言います。
脳の血管が動脈硬化により狭くなっていると、その部位の脳細胞は全身の血圧低下の影響を受けて血流不足となり、結果的に脳梗塞と同様の症状が出現します。これも全身の血圧がもとに戻れば症状は消失します。
TIA後の脳梗塞のリスクは?
10〜15%が3ヶ月以内に脳梗塞を発症。
そして、
その半数はなんと2日以内に発症しています。ちなみに、2日以内に発症する確率を算出するスコアがあります。
ABCD2スコア(7点満点)
:6〜7点の患者は8.1%の確率で2日以内に脳梗塞を発症することになります。要は「高齢か、血圧が高いか、運動麻痺が出現したか、症状の持続時間が長いか、糖尿病があるか」を基準にスコア化しています。
TIAの症状はすぐに消失するので、「疲れてるのかな?」なんて軽視されがち。
すぐに救急車を呼び、一刻も早く医療機関へ。
TIAの再発予防
TIAの再発予防はすなわち脳梗塞を予防すること。以下の危険因子を管理すべし。
- 高血圧症
- 糖尿病
- 脂質異常症
- 心臓病
コチラの記事も参考に(脳卒中は遺伝するってホント?食事と生活習慣の改善で予防しよう)
まとめです。
TIAは非常に危険なサインです。脳梗塞の後遺症を一時的に体験するようなものです。決して自己判断で受診を後回しにしないで下さい。すぐに病院へ。放っておくと取り返しのつかないことになります。
以上、参考になれば幸いです。
でわ。