脳梗塞や脳出血で片麻痺に..
マッサージは効果あるの?
具体的な方法とは?
リハビリの訓練室にて
マッサージをしている場面をよく見かけると思います。
「気持ちよさそうだなぁ」
って思う患者様のご家族もいらっしゃるのではないでしょうか..(私だったら自分にもやってほしい!って思っちゃいますw)
そこで今回は、
脳卒中患者のリハビリ場面で何気なく行われているマッサージの
- 「効果」
- 「メリット」
- 「患者の家族でも行える方法」
について具体的に説明していきます。
効果
マッサージの効果は以下のとおり。
- 皮膚の柔軟性改善、温度上昇、発汗促進
- 筋疲労の回復
- 筋緊張の緩和
- 筋収縮力の賦活
- 感覚受容器への刺激入力
- うっ血や浮腫の軽減
- 心的負担の軽減(リラックス効果)
うーん..
マッサージ侮るべからず。
こんなにも様々な効果があるとは..
ていうか良いこと尽くしじゃないですか!
メリット
療法士がリハビリ中にマッサージを行うメリットについて順に説明します。
- マッサージによって得られる効果により、患者のコンディションを整えることができる。(皮膚、筋、精神面などを運動に適した状態にする)
- リハビリ中の動作のパフォーマンスが向上する。
- 動作の運動学習が促進される。
- 生活における自立度向上につながる。
大事なのは、
「マッサージでコンディションを整えた後に良いパフォーマンスで運動をする」
ことです。
そして、
家族がマッサージを行うメリットについては以下のとおり。
- ベット上で行うため、転倒などのリスクが少ない。
- 身体介護による負担が少ない。
- リハビリ後に行うことで疲労回復を促進。(翌日のパフォーマンス向上につながる)
具体的な方法は?
まず掌底部(赤で囲った部位)をマッサージする部位に当てます。
掌底部を患部にグッと押し込んだ状態で円を描くように撫でていきます。
イメージとして皮膚の下にある筋肉を捉えて揉みほぐす感じです。
(軽く触れる程度ではダメです。皮膚がすべるだけなので。グッと少し押し込むのがポイントです)
下記のような比較的大きな筋肉を中心にマッサージします。
- 上腕の表と裏(上腕二頭筋と上腕三頭筋)
- 前腕の表と裏(手指屈筋群と伸筋群)
- 大腿の表と裏(大腿四頭筋と大腿二頭筋)
- ふくらはぎ(下腿三頭筋)
なるべくなら、
各々の筋肉の走行に合わせてマッサージできると良いです。(下図のように円を描くように揉みほぐしつつ膝周囲から足の付け根まで移動させていきます)
ちなみに、
麻痺した手足だけでなく良い方の手足も行うと良いですよ。
麻痺した手足には
皮膚・筋の柔軟性維持、筋緊張の緩和、筋収縮の賦活、感覚入力などの効果が期待できます。
良い方の手足は
普段の生活で負担がかかっているため、疲労回復の効果が期待できます。
以上、参考になれば幸いです。
でわ。