脳幹出血の後遺症には麻痺がある?
脳幹出血の治療や予後、後遺症に対するリハビリとは?
脳幹出血の治療
一般的に脳幹出血の場合、
手術の適応にはなりません。
脳幹内の血腫を除去しようと手を加えること自体が非常に危険なのです。
脳幹は生命維持に必要な機能をいくつも担っているため、脳幹出血は脳出血の中でも最も重篤な出血と言われています。
脳幹の役割については前回の記事を参考に。
治療の基本は保存的加療です。
血圧などをコントロールすることで全身状態を管理し、経過を見ます。
脳幹出血の予後
前項でも述べたように、
脳幹出血は出血量が多ければ脳出血の中で最も重症で予後不良となることが多いです。
上図は脳幹出血の中でも1番多い橋出血のCT画像です。
このように橋の中心部に広範な血腫がある場合は予後不良で、数時間〜数日で死亡する可能性が高いです。
逆に、
脳幹出血でも出血量が少なく、血腫自体も小さい場合は予後良好です。
この場合、後遺症はほとんどなく退院時には普通に歩いて帰れることもあるみたいです。
では、
予後不良例の場合はどんな後遺症が残るのでしょうか?
後遺症に対するリハビリ
意識が回復した頃には、
訓練室での本格的なリハビリが始まります。
脳幹出血で生じうる後遺症については下記をご覧下さい。
- 運動麻痺(片麻痺または四肢麻痺)
- 感覚障害(片側または両側)
- 小脳性の失調症状
- 脳神経障害
さらに脳神経障害には様々な後遺症があります。
- 視覚障害(散瞳・斜視・複視・眼瞼下垂・眼振・めまい など)
- 嚥下障害
- 構音障害
- 顔面の運動麻痺・感覚障害
「訓練室でリハビリが開始できる」ということは、それだけ出血量が少なく全身状態が良いことを示します。
よって四肢麻痺の後遺症が残ることはほとんどなく、片麻痺や感覚障害もそこまで重度ではないのです。
麻痺の回復過程やリハビリについては脳出血と同様になりますので、下記の記事を参考にしてみて下さい。
以上、参考になれば幸いです。
でわ。
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