脳卒中患者は認知症になりやすいってホント?
意外と知られていない脳血管性認知症について予防方法とリハビリ効果も合わせて紹介します。
脳血管性認知症とは?
脳卒中(脳出血、脳梗塞)などの脳血管障害によって出現する認知症を脳血管性認知症と言います。
単発で脳卒中を発症したからといってすぐに認知症になるわけではありません。再発を繰り返したり、脳への血流が悪い状態が続くことで認知症は進行します。
また、多発性ラクナ梗塞(無症状である小さい脳梗塞が多発した状態)でも認知症は出現します。小さい脳梗塞では麻痺などの症状がないため気づかないことが多いです。
「身体は元気だけど最近物忘れが多くない?」
と感じたら多発性ラクナ梗塞による認知症が疑われるかも?
特徴
脳血管性認知症は「まだら認知症」とも呼ばれ、認知機能の中でも良いところと悪いところが散在しています。
「物忘れが多い反面、理解力や判断力は問題がない」
「記憶はできるけど判断力に欠け、怒りっぽい」
など。
しかし、
高齢の脳卒中患者の場合は加齢による認知機能の低下が主になるので、基本的にはまだらではなく全般的な認知機能の低下を示すことが多いです。
経過
脳血管障害の発作が繰り返されるたびに認知症は段階的に悪化していきます。脳血流の変動により、認知症の症状にも日差や日内差が見られます。
要するにムラがあります。
治療方法
脳血管性認知症の特効薬はありません。大事なのは脳卒中の再発予防。
すなわち、
脳血流を維持または改善させること。
脳卒中を発症しても再発予防や血流改善に努めることで、認知症の出現や進行を一定のところで抑えることができます。
脳卒中の再発予防に関する記事はコチラ
血流改善に対する薬物療法には脳血流改善薬や脳血管拡張薬、脳代謝賦活薬など。
非薬物療法としてリハビリテーションが効果的です。
脳活性化リハビリテーション
「脳卒中で死んでしまった神経細胞の代わりに、他の眠っている神経細胞を活性化することで認知症の症状を軽減する」という治療概念らしいです。
(参考サイトはコチラ→ 認知症の治療(脳活性化リハビリテーション)
眠っている神経細胞を目覚めさせるために五感を最大限に利用すること。
(出典:http://kuniharuichi.blogspot.jp/2010/05/blog-post_13.html)
見て、聞いて、触って、味わって、嗅いで
とにかく色々な感覚を入力してあげること。アロマオイルが認知症予防に有効なのは面白い報告ですよね!
まとめです。
- 脳卒中になったら脳血管性認知症に注意
- 脳卒中の再発予防に努めれば認知症も予防できる
- 認知症に対しては「見て、聞いて、触って、味わって、嗅いで」の脳活性化リハビリテーションが効果的
以上、参考になれば幸いです。
でわ。
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