小脳出血後遺症で厄介なめまい..
めまいの原因ってそもそも何?
ちゃんとした治療法はある?リハビリの効果は?
小脳出血の後遺症とは?
小脳出血の後遺症は以下のとおり。
- 病側の小脳症状
- 病側の顔面神経麻痺(軽度)
- 回転性めまい
詳しくはこちらの記事を参考に。
この中でも厄介な後遺症が回転性めまいなのです。
回転性めまいの原因は?
回転性めまいとは
グルグル目が回るような回転感が主体のめまいのことを言います。
主な訴えは以下のとおり。
- 天井がグルグルと回っている
- 物が一方向へ流れる感じ
- 周囲の景色が視野を横切るような感じ
回転性めまいの原因は平衡感覚機能の障害によって生じます。以下の部位の障害で高頻度に生じます。
- 内耳
- 前庭神経
- 小脳
- 橋
内耳や前庭神経など末梢神経障害の場合、治療法はいくつかあります。
しかし
小脳や橋などの中枢神経障害の場合、確立された治療法はなく、内耳や前庭神経障害と同じ治療法が選択されることが多いです。(それでも症状が改善しないケースがほとんどですが..)
ちなみに
めまいに処方される薬は以下のとおり。
- ATP(アデホス)
- トラベルミン
- メリスロン
- セファドール など
では、
めまいに対する内服治療が効かない場合はどうすれば良いのでしょう?
リハビリによる介入効果はあったりするのでしょうか?
めまいに対するリハビリは?
実は
確立されためまいに対するリハビリは存在しません。
小脳や橋の出血によって生じるめまいは難治性です。
よって
経過観察して軽減するのを待つしかないのです。
片麻痺に回復過程があるように、
血腫付近の浮腫が引いたりすれば、めまいも多少の軽減を認めるのです。
あと重要なのは
慣れること
です。
回転性のめまいが強いと
どうしても起きているのがしんどくなり、ベットで寝ていることが多くなります。
それでは
起きた際のめまいは改善することなく残存してしまいます。
嘔吐に留意して極力負担のない範囲で起きている時間を増やして慣れることが重要となります。
段階的に難易度を上げて起きている時間を増やしていきます。
- ベット上でギャッチアップ(45度)
- ベット上でギャッチアップ(60度)
- ベット上でギャッチアップ(90度)
- リクライニング車椅子
- 普通型車椅子
- 平行棒内立位
徐々に姿勢を起こしていくことで平行棒内立位までもっていきます。そこまでいければ、次は平行棒内で歩くことも可能になるでしょう。
あとは
気を紛らわすこともめまいの軽減につながります。
車椅子に乗って
家族や仲の良い友人と話したり、好きなテレビ番組を見たり、趣味の将棋や囲碁などをして過ごすのも良いでしょう。
以上、参考になれば幸いです。
でわ。
気になる再生医療のお話はこちら
後遺症のしびれでお悩みの方はこちらの記事もどうぞ。