くも膜下出血の後遺症で
片麻痺になるの?
リハビリの期間とその効果とは?
くも膜下出血を発症した患者の予後は以下の3通りです。
- 社会復帰できる患者
- 重篤な後遺症を残す患者
- 死亡する患者
各々に振り分けられる確率は
ちょうど3分の1
よって、
くも膜下出血を発症しても、3分の1は後遺症がない、もしくは、ごく軽度の後遺症のみで社会復帰できるということになります。
歌手・俳優の星野源さんもその一人です。
反対に、歌手のKEIKOさんは高次脳機能障害の後遺症が残り療養を余儀なくされています。
ただ、
残りの3分の2は重篤な後遺症が残存する、もしくは、死亡してしまうことになります。
今回はその重篤な後遺症である
運動麻痺(片麻痺)
に着目してみました。
なぜ運動麻痺が起こるの?
くも膜下出血は何らかの原因疾患によりクモ膜下腔に存在する脳表面の動脈が破綻することにより生じます。
急性期の症状には、
頭蓋内圧の亢進による脳血流の低下、脳ヘルニアがあります。これらにより生命の危機に晒されてしまいます。
そして、
亜急性期(急性期の次)における合併症として
脳血管攣縮があります。
これが運動麻痺を引き起こす原因となります。
脳血管攣縮とは?
脳血管攣縮とはくも膜下出血発症後に出血した血液中の成分によって引き起こされる持続的な血管攣縮のことを言います。
血管攣縮とは?
痙攣性の収縮のこと。すなわりビクビクと痙攣しながら血管が細くなり血流が悪くなってしまう。
脳血管攣縮は、一般的にくも膜下出血発症後、
約72時間以降に出現し、
2週間ほど持続します。
要するに、
発症後3日〜2週間の間に脳血管攣縮が起こると脳虚血が生じ、その約半数には脳梗塞が出現し予後不良となります。
攣縮により脳梗塞を起こしてしまう血管によっては重度の麻痺を呈することになります。
そのために、
血腫の除去や昇圧、およびスパズム予防薬などにより攣縮を予防することが重要となります。
リハビリの期間と効果は?
脳血管攣縮を起こすリスクのある期間は恐らく治療優先となります。
ベット上安静が基本となりますが、近年の報告では適切なリスク管理の元で早期離床も推奨されています。
リハビリの早期介入は身体機能の維持に繋がります。寝たきりの期間を減らすという意味でも重要となります。
麻痺の回復については以下の記事を参考に。
以上、参考になれば幸いです。
でわ。
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