脳梗塞や脳出血後に後遺症が残ってしまった人は運転を断念しなければならない?
それとも試験みたいなものを受けて合格すれば再び運転できる?
脳梗塞後遺症と運転
脳梗塞の後遺症には様々なものがあります。
その中でも運転に影響を与えるものとしては
- 片麻痺
- 感覚障害
- 高次脳機能障害
が挙げられます。
片麻痺に関しては以下の改造で運転が可能となります。
- ハンドルにノブを取り付けて片手操作できるようにする。
- 右片麻痺ではアクセルとブレーキを左側に設置する。
これで麻痺した手足が動かなくても、感覚がなくても大丈夫。健側の手足のみで運転できます。多少の不便はあるかもしれませんが慣れてしまえば問題ないでしょう。
それよりも
1番厄介なのは高次脳機能障害です。車の運転に重要な「予測」「認知」「判断」を鈍らせてしまいます。高次脳機能障害にはいくつか種類があります。
- 知能障害
- 記憶障害
- 注意障害
- 遂行機能障害
- 半惻空間無視
- 地誌的障害
- 失行、失認、失語症
- 社会的行動障害 など
そしてこれらの障害は自覚しづらく、周りから見ても気づかれにくいため注意が必要です。
高次脳機能障害と運転
高次脳機能障害のある方が退院後に車の運転を希望した場合、医師の診断書を持って免許センターへ行き、臨時適性検査を受けなければなりません。
まずは入院中に作業療法士や医師に相談しましょう。高次脳機能障害に関する検査を行い、その結果次第では医師の許可が下りて診断書を書いてもらえるかもしれません。
ただし、
高次脳機能障害を有する者が運転可能と判断できる評価は医学的に確立されておらず、基準が設けられていないのが現状です。運転能力の評価を行っている医療機関を尋ねてみるのもひとつです。
臨時適性検査の内容は?
- アクセル、ハンドル、クラッチの操作確認
- ドライブシュミレーターを用いた模擬運転
- 紙面での運転性格検査
既に運転免許をお持ちの方はこの検査で合格すれば公道にて運転を再開できます。
が、しかし、
退院後にいきなり公道で運転するのは危険極まりないです。是非、こちらの記事を読んで安全運転に努めてください。
まとめです。
- まず運転するためには医師の許可が必要。
- 次に免許センターで臨時適性検査を受ける。
- 合格したら運転再開
以外とあっさりした手順となっています。(麻痺の程度によっては車の改造及び改造車に慣れるための訓練も必要です)
しかし、
実際に上記の検査をパスした人でさえも高次脳機能障害の影響で事故をするケースはあると聞きます。本当に適正かどうかはこれらの検査だけでは何とも判断しづらいのでは?
高次脳機能障害に対する評価で少しでも怪しい結果が出た人は運転を断念したほうが良いと個人的には思います。
運転中に一瞬の判断を誤って人生を台無しにするくらいなら、バスや電車を利用するなどの代替案を模索すべきです。
以上、参考になれば幸いです。
でわ。
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