脳出血や脳梗塞で片麻痺に…
麻痺した手足にマッサージは効果的?
麻痺の回復への影響は?
脳出血や脳梗塞、くも膜下出血において、最も代表的な後遺症は
運動麻痺(片麻痺)
です。
後遺症の片麻痺については以下の記事を参考に。
療法士がリハビリ中にマッサージをしている場面をよく見かけますが、麻痺した手足に対してマッサージの効果はあるのでしょうか?
マッサージは多少の技術は要しますが、器具を必要とせず、簡便であるため、患者様のご家族でもできます。
もし、
マッサージが片麻痺に対して有効ならば、家族のマッサージと療法士のリハビリがきっと良い相乗効果を生み出すはずです。
片麻痺に対するマッサージの効果
まず一般的なマッサージの効果は以下のとおり。
- 皮膚の柔軟性改善、温度上昇、発汗促進
- 筋疲労の回復
- 筋緊張の緩和
- 筋収縮力の賦活
- 感覚受容器への刺激入力
- うっ血や浮腫の軽減
- 心的負担の軽減(リラックス効果)
そして
これらが片麻痺に与える効果は以下のとおり。
- 筋緊張の緩和により随意運動が行いやすくなる。
- 筋肉や皮膚の柔軟性が維持されることで拘縮予防につながり、随意運動の範囲が保たれる。
- 麻痺した筋肉を揉むことで感覚刺激を入力し、随意運動を促しやすい状態にする。
1と2は、
麻痺した手足の関節や筋肉、皮膚の柔軟性を維持することで随意運動の発現を阻害しないようにすることが重要となります。せっかく動き始めたのに「固くて動かせない」では残念すぎます。
3は、
マッサージで触圧覚刺激を筋肉に与え、麻痺した手足の認識をより強めることが重要となります。麻痺したことで動かしにくくなった手足はまるで他人の手足のように錯覚されてしまいます。筋肉のマッサージに加えて、関節運動を行うとより良い刺激となるでしょう。(関節運動を行う際にはなるべく患者自身でも麻痺した手足を動かすように意識させて下さい)
麻痺の回復過程への影響は?
マッサージ自体が麻痺の自然回復に与える影響はありません。
悪影響もないので発症後は可能な限り早く麻痺した手足を触ってあげて下さい。
以上、参考になれば幸いです。
でわ。